明鏡止水☆色即是空

うつ闘病記、婚活、日本一周旅行、公務員回想録を主としたブログです

自然に口をついで出た言葉

お腹も満たされて意気揚々と街へ繰り出す。

特に目的も決めずに歩き出したが、ゆかりちゃんが早速反応する。

「あっ!この店寄っていいですか?」

 

その店とは服屋さんだった。

女性ものなのでついて回るだけだったが、ゆかりちゃんは嬉しそうにいろいろ見たり当てたりしている。

 

「これなんてどうですか?似合ってますかね?」

「うん、春っぽくていいんじゃないかな。」

 

女性の服選びに付き合うなんて何年ぶりだろう。

あまり長いと疲れてしまうのも男の性と言えるが、やはりこういうのはカップルっぽくて嬉しい。一生懸命服選びをしているゆかりちゃんを微笑ましく見ていた。

 

「としおさんはどちらが好みですか?」

そう言って2つの服を私の前に差し出す。

「うーん・・・こっちかな?」

爽やかな色の可愛い服を指差す。

 

するとゆかりちゃんは即座に、

「じゃあこっちにしよっと!」

とレジへ服を持っていった。

 

再びあてもなく歩き出しながらも、いろんなことを話し始める。

正直これまでの毎日の電話で、お互いのことは随分と話しているつもりだ。私のこと、ゆかりちゃんのこと、子供のこと、学生時代、仕事、恋愛、結婚、離婚、趣味、住んでいる街、未来・・・

 

そういったことも特に意識せず気軽に話せるようになっていて、少なくとも私はゆかりちゃんのコトを全面的に受け入れられるようになっていた。価値観も似ている。

 

次はお互いが好きな趣味の店に入る。

いわゆるオタク系の店だが、この辺りは眺めているだけでも楽しい。いまどきのものから懐かしいものまで、それぞれについてあーだこーだとやり取りするのが楽しかった。

 

オタクと言っても幅広い世界であるため、もちろんお互いが知らない領域もある。とはいえ理解があるというのはこんなにも嬉しいものなのか、当然話題が尽きることは無く延々と喋り続けていた。

 

まさか知っていた「ときメモ」はもちろん、「マクロス」や「まどマギ」辺りが一番共通していたところだろうか。私が知らないことも、ゆかりちゃんの話を聞いていると興味をそそられるものばかりだった。楽しみが増えたな^^

 

「お腹空きましたね?」

気付くと既に2時間以上歩き回っていた。

「そうだね、じゃああの店でなんか食べよっか?」

そう言って近くにあったお店を指差す。

 

外国人がやっているお店で、いろいろ食べられるお店だった。

「あ、ゴメン、ちょっとトイレ行ってくるね!」

「うん、じゃあ私は先にお店見てますね。」

生理現象なので仕方がない、近くにあったトイレへ行き急いで戻る。

 

すると、店員の外人さんと親し気に話すゆかりちゃんの姿があった。

「お待たせ!もうなんか買った?」

そう声を掛けると外人さんは、

「彼氏さん?なんだ、残念。」

冗談なのか本気なのか、大げさなジェスチャーをして残念がる。

 

「今買ったところです。なんか誘われちゃいましたが断りましたよ(笑)」

ゆかりちゃんは事も無げにさらりと言う。

 

後になって分かったことだが、ゆかりちゃんはなぜだが親しみのあるキャラのせいか、やたらといろんな人から声を掛けられたり、仲良くなる性質を持っていた。

 

個人的にはゆるいオーラをまとっているせいかな?と思っているが(笑)、かといって芯は強いので、そんじょそこらの男よりは強い安心感もある。

 

結局そのお店でアイスを買って、店の前の椅子に腰かけながらお互いに談笑した。

 

ゆっくり休憩して疲れをとったところで、また歩き出す。

「来週、旅行楽しみですね。」

ゆかりちゃんは不意に旅行の話を振ってきた。

 

「ね、楽しみ。こうやって旅行するなんて久しぶりだし、温泉入ってゆっくりしたいな。しゅんくんとも会うの楽しみだし。」

「ありがとうございます。私も久しぶりなんです。行ったことないところなのでワクワクしますし、旅行ではゆっくりと過ごしたいですね。しゅんは人見知りしないので、きっと大丈夫だと思いますよ。」

 

「良かった!子供好きだから大丈夫だとは思っているけど、やっぱり気に入ってもらえるか心配だからね。でも、あまり考えすぎず一緒に楽しく遊べるような仲になれたらいいな~」

「しゅんの反応が楽しみですよ。それに・・・一泊ですし、ね。」

 

一瞬この発言にドキッとしてしまった。

そうだ、来週は一泊の旅行だ。まだ今日会ったばかりなのに、もう一泊旅行することになっている。勢いで決まったとはいえ、ゆかりちゃん側にもそれなりの覚悟があってのことだろう。

 

お互い立派な大人。

考えることは一緒かもしれない。

 

そう考えると益々いい加減な気持ちではいけないな、と思う。元々そんなつもりはないけれど、これまでの婚活経験からはどうしても悪いことも考えてしまう場面だが、ゆかりちゃんに関しては100%安心できる「何か」があった。

 

むしろ私よりもゆかりちゃんのほうがその覚悟は持っているだろう。大切な子供がいる身、いい加減な気持ちではそのようなことを承諾するはずがないし、いわゆる「TV等で目にするようなシンママ」には思えなかった。

 

そのようなことを考えていると、自然と言葉が口をついで出た。

「そうだよね、一泊旅行だもんね。」

「ゆかりちゃん、俺、もちろんいい加減な気持ちでこんなこと提案しないよ。電話でいろいろ話して、そして今日こうやって会って、確信したよ。」

 

ゆかりちゃんはじっとこちらの目を見つめている。

「付き合ってくれませんか?」

ゆかりちゃんは驚いたような表情でこちらを見つめていた。

それもそうだろう、まさかこの話の流れで告白されるとは思っていないだろうし、告白した私自身も驚いているのだから。

   

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