明鏡止水☆色即是空

うつ闘病記、婚活、日本一周旅行、公務員回想録を主としたブログです

ともこさんとの初デート③

いざ話そうとしたところで、メインディッシュが運ばれてきた。まずはお腹を満たすことが先決、特に女性の場合はお腹が減っている状態は良くないと何かで見た気がするので、お互いゆっくりと堪能して感想などを交わす。

 

ともこさんも満足気に料理を食べ、会話の中で自然と笑顔が出てきていた。

「これ美味しいです!としおさんのはどうですか?」

「うん、こっちも美味しいよ。」

お互い違うコースにしていたので、メインは肉と魚で違っている。メインディッシュが終わると後はデザートのみ。さて、そろそろ話そうか、自分の中でスイッチを入れる。

 

すると、ともこさんのほうから先に話をふられた。

「としおさんは婚活順調ですか?」

意表をつかれた質問に一瞬たじろぐが、この質問の意図はなんだろうか?しかし深く考えたところで答えは出ない、普通に回答しよう。

「いや、順調じゃないですよ。」

順調だったらこの場にいないだろうな・・・と心の中でツッコミを入れる。

「そうですか、私もなかなか上手くいかなくて。としおさんは婚活期間は長いんですか?」

 

「大体半年ちょっとくらいです。結構慎重派なので、そんなに会ってないですよ。メッセージもちゃんとやり取りしたいですし。」

「そうなんですか~。何人くらいですか?」

えっ、どんどん聞いてくるな・・・と思いつつも真面目に答える。

「ともこさんで3人目です。ともこさんはどうなんですか?」

「結構少ないんですね。私は結構会ってます(笑)」

そうなのか、となると基準が厳しいのかな?と思ってしまう。

 

「ともこさんは実家暮らしでしたっけ?」

「はい、実家住まいです。きょうだいはいないので、親と同居してますね。」

「一人っ子なんですね。そうなると将来的には実家かその周辺で暮らしたいですか?」

こちらもどんどん聞いていくことにする。せっかくだから腹を割って話そう。

 

「いや、絶対ではないです。ただ・・・そういえばとしおさんってバツイチなんですよね?原因って何だったんですか?」

「離婚した理由は、酒、ギャンブル、浮気、DVとかでは無いです。相手からのモラハラによるところが大きいですが、それでも一方的に向こうが悪いとも思ってないです。夫婦としてお互い未熟でした。」

 

「そうなんですね。としおさんは結婚にあたって絶対に譲れないことはありますか?」

いつの間にか主導権はともこさんに握られていた。なんだか面接を受けているような感じがしてきたが、いかんいかん、集中しなければ。

「絶対・・・ではないですが、地元で暮らしていければとは思っていますね。」

ともこさんはカップを手にし、紅茶を一口飲む。

 

「結婚には何を望んでいますか?どんな結婚がいいと思ってますか?」

まだ初対面なのに質問内容は核心をついたものだった。こちらも感覚が麻痺していて、おかしいと思うことも無く答える。

「私はお互いが支え合って、一緒に趣味とか楽しみながら、歳を重ねていくのが理想ですね。相手のことを思いやり合うことができれば最高ですね。」

ともこさんは真っ直ぐこちらを見て、何か悟ったかのように頷いた。

 

この間にデザートも運ばれてきていて、それもお互い食べ終えていた。飲食するものも無くなり、時間も2時間が経過しようとしている。

「ともこさん、そろそろ出ましょうか?」

「ええ、そうしましょうか。」

お互い聞きたいことは聞けたかな?初回のデートとしては上々ではないだろうか?と思い、大事なことを聞き忘れていたことに気付く。

 

「あっ、そうだ、ともこさん、LINE教えてもらえませんか?」

するとともこさんから意外な答えが返ってきた。

「すみません。」

一言、これだけ。一瞬何を言ったか分からなかった。

「えっ?」

「ごめんなさい。」

今度ははっきり聞き取れた。

 

「ということはダメってことですか?また会いたいって思ったんだけど・・・」

「すみません。」

なんだか腑に落ちなかった。何がいけなかったのだろうか?もやもやしてしまうので聞き返す。

「そうですか・・・何がいけなかったですか?」

「いえ、あの・・・私もいろいろあるんですよ。」

これ以上は聞くことができなかった。恐らくだが、将来的に住む場所や、結婚に対する願望や捉え方の違いじゃないだろうか。単に私に問題があったのだとしたらどうしようもない。

 

失意のままレジへと向かう。こんな状態ではあったが、ここは奢ろう。しかしともこさんに制止されてしまった。今思えばそれもそうか。

外へ出ると曇り空だった。まるで今の心境を表しているかのような、なんとも言えない気持ち。こんなことに慣れてはいけないが、回数を重ねたおかげかショックは少なかった。

 

そんな状態ではあるものの、駅までざっくばらんに話をする。

「ともこさん、ぶっちゃけどれくらい会ってるんですか?」

「私は・・・20人くらいですかね?先週も会ったばかりで。なかなか上手くいきませんね。」

いやいや、ともこさんの内に秘められた条件は何なのだろか?

「いい人、条件に合う人見つかるといいですね。お互い頑張りましょう!」

「はい、としおさんも。」

 

そして駅に着くと、ともこさんに聞かれた。この駅は2つの路線が走っているところだ。

「としおさんはどちらの路線に乗ってかれますか?」

「〇〇線ですよ。」

「そうですか、私は✖✖線なので、ここで。」

「分かりました、今日はありがとうございました。」

「こちらこそありがとうございました。」

 

そうしてともこさんと別れる。あっという間の2時間だった。ここまでの道のりを考えると決して気軽なものではなかったが、仕方が無い。

帰りの道中、冷静になって考えるといろいろ分かってきたことがあった。

 

店の候補をいくつか挙げたときに却下された店は、恐らく同じように婚活で使用した店だったのだろう。そしてLINEを教えなかったのは過去に嫌なことがあったか、この人と決めるまでは会ってから判断しようとしているのだろう。

 

実際に会って話していて感じたのが、写真とは違って笑顔は割と少なくて何か抱えているということだった。同じように心に傷を負った経験があるのか、心に闇を抱えているのか。お互い様だけど、こういったことは相手に分かってしまうことなのかもしれない。

 

最後に駅で路線を聞かれたのも、相手が言った路線とは反対の路線に乗ることで、この駅で別れるようにしているのかもしれない・・・と、あくまで想像の範囲だが、こんなことをぐるぐると考えてしまった。

 

終わったことだ、いつまでもくよくよしていても仕方がない。さあ、明日は婚活イベント!気を取り直して明日も頑張ろう!そう心に誓って家路についた。

   

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