初回のデートを無事に終えてホッと胸を撫で下ろす。
大きなポカはやっていないはずだし、上々ではないだろうか?
やはりちらつくのは愛ちゃんとのデート。あの失敗を繰り返すわけにはいかない。ということは次回のデートについて戦略を練る必要があるだろう。
家に着き、早速ラインを…と思ったら、先にめぐちゃんからラインがきていた。
「としおさん、お疲れさまでした☆今日は楽しかったですし、映画も見れて良かったですよ。ずっと運転してもらっちゃって助かりました。ゆっくり休んでくださいね。」
気遣いのラインがきて素直に喜ぶ。
「ただいま到着しました!こちらこそありがとう。道中もずっと話楽しかったし、話題の映画が見れて良かったよね。運転は好きだし問題ないよ。今日はとりあえず寝ます(笑)また明日から頑張ろう!おやすみなさい。」
次の日から、また通常の日々に戻る。
…でも気持ちは全然違う。毎日が充実してきた。
我ながら単純だな、と思う。
何回かのやり取りを経て、次回のデートに誘ってみた。
「お疲れさまです^^ 次会うのだけど、良かったらゆっくり話しませんか?めぐちゃんお酒好きって言ってたし、良かったら飲みに行こう!お店選びは任せて☆」
「今日もお疲れさまでした。いいですね、ぜひ飲みに行きましょう(^O^) 任せちゃっていいですか?」
めぐちゃんと次に休みが重なるのは2週間後の土曜日だった。
そうと決まれば早速お店を予約しなくては。
気合を入れてお店選びを始める。
雑誌を見たりネットを調べたりしながら候補を絞っていくが、譲れない条件は個室があるところ。ゆっくり話すにはやっぱり個室がいい。大事な話もしなくてはならない。
しかし意外に条件に合う店は少なく、都会ならこんな悩みはないんだろうな、と思う。
1つ少し高そうだけど良いところがあったので、さっそく電話をしてみた。
「もしもし、2週間後の土曜日19時から予約できますか?」
「確認します、お待ちください。・・・はい、カウンターならご案内できます。」
か、カウンターか。うーん、やっぱり困る。
「個室は空いてませんか?」
「申し訳ございません。個室は満室になっておりまして。」
せっかくいいところを見つけたのに残念…
2週間前ではやはり遅いか。
そうして四苦八苦した上でやっと見つけたのは、チェーン店の居酒屋だった。
致し方あるまい。そう自分に言い聞かせる。
個室なら気兼ねなく真剣な話もできるから、これで良い。
デートまでの2週間は、毎日楽しい日々を送ることができた。
めぐちゃんオススメのお酒を買ってきて飲んでみたり、前回のデートの時に買ったプラモデル(?)のようなものをお互い見せ合ったりした。
話が合うっていいな。
でも、まだ伝えていないことがある。
Omiaiでは表示していたからめぐちゃんも知ってはいるはずだけど、まだ話していないこと。そう、離婚の話だ。
これは避けては通れない。不安はあるけれど、愛ちゃんの時みたいにすんなり受け入れてもらえることもあるだろうし、まず率直に話そう。
日に日に寒くなってくる季節。
太陽が沈むのも早くなってきた。
秋の終わりを感じながら、いよいよ2回目のデートの日がやってきた。
前回の記事